横田基地 日米友好祭2019 「装備品展示」
2019.9.14


このページでは「横田基地 日米友好祭2019」にて展示された各種装備品の見学リポートをお送りしたいと思います。


A-10 (#AF81-967)

相変わらずA-10は大人気ですね〜。今回の展示機は韓国の烏山(オサン)空軍基地・第25戦闘飛行隊に所属する機体です。


ウォートホッグに触ってみよう!

米軍基地のイベントらしく展示機は撮り放題の触り放題。自分も30mmガトリング砲の砲身に指を入れてライフリングを愛撫しながらハァハァしてました。


A-10ならではの無骨な魅力の数々
 

 
敵戦車の強固な装甲をも破壊する30mmガトリング砲「GAU-8 アヴェンジャー」、パイロットの生存性を高める為にチタン装甲で覆われたコックピット、
低空・低速での飛行性能と大量のミサイル搭載を両立させた直線翼、絶妙な位置に装備されたTF34エンジンなどそのフォルムは無骨で魅力的です。


AH-1Z ヴァイパー (#168400)

今回の装備品展示見学で一番大きな収穫だったのがこの「AH-1Z ヴァイパー」です。実機を見たのは今回が初めてですね。
こちらの展示機は沖縄県・普天間基地の「第169海兵隊軽攻撃ヘリコプター飛行隊」(HMLA-169)に所属する機体との事。


究極の進化を遂げた毒ヘビ

陸自で運用中の「AH-1S コブラ」の系譜であり最終進化系とも言えるので全体的なシルエットは似ていますが、機体の大部分が新規に再設計されており
「従来のAH-1シリーズとは全くの別物」との事です。F-16とF-2、F/A-18のレガシーホーネットとスーパーホーネットみたいな関係と言っていいのかな?


細いけど凶暴なボディ

毒ヘビの由来である細いボディは健在ですが、4枚化されたメインローター、双発エンジン、スタブウイングの大型化等でより力強い外見に進化しています。


コックピット周辺                                                   スタブウイング/武装
 
コックピット周辺を見ると曲面式キャノピーや球体型照準装置(AN/AAQ-30)等により、陸自のAH-1Sとはまた違った印象を与えます。当然ですが操縦システム関係も大幅に進化しています。

武装はロケット弾、ヘルファイア、サイドワインダー等が搭載可能で陸自のAH-1Sと比べても火力が大幅にアップ。更にオプションとしてスタブウイング端にミリ波レーダーも装備出来るらしい。


メインローター                                                        エンジン
 
AH-1Zの大きな特徴である4枚化されたメインローターと双発化されたT700エンジン。実際の飛行シーンを見てないので何とも言えないですが飛行性能や出力も大幅に向上してるらしいです。

こんな感じで(外見のみですが)AH-1Zをじっくりと観察&堪能させてもらいました。いや〜、初めて見る機体なので新しい発見や感動が盛り沢山で非常に有意義な勉強&いい刺激になります。

そして同時に考えてしまうのが陸上自衛隊のAH-1S後継機種問題。現在のAH-64Dが諸事情により僅か13機で生産終了となってしまったので再び「AH-X導入計画」が議論されている昨今。
もうさ、このAH-1Zを必要分だけ購入(※ライセンス生産しない)すればいいんじゃないかな?


F-16  (#AF89-055)

こちらは韓国の群山(クンサン)空軍基地の第35戦闘飛行隊に所属するF-16です。「WP」のテールコード機を見るのって今回が初めてかも。


ミサイルを装備した臨戦態勢

サイドワインダーやアムラームを装備した姿が格好良いですが、個人的には順光により機体奥深くのM61バルカンが上手く撮れた事がお気に入りの1枚。


対アジア戦略の最前線で戦うF-16
 
在韓米空軍(烏山・群山)ではF-16が主力機として活躍中で上述のミサイルを搭載した状態は勿論、エアインテーク脇に装備されたAN/AAQ-30からもその実働ぶりが伺えます。


F-16  (#AF92-887)
 
こちらは青森県・三沢基地の第13戦闘飛行隊に所属する機体(レッドXIII)です。三沢のF-16と言えば去年の航空祭にて現地(ホームグラウンド)で直に見学した事が懐かしい。


F-15C  (#AF84-025)

コチラは沖縄県の嘉手納基地から飛来した第18航空団のF-15Cです。嘉手納のF-15を見るのは2000年の厚木WINGS以来?なので新鮮な光景です。


極東の空を舞う荒鷲たち
 
第18航空団は「第44戦闘飛行隊 ”ヴァンパイア”」や「第67戦闘飛行隊 ”ファイティング・コックス”」、その他整備補給部隊などにより編制されています。
テールコードのZZはアルファベットの一番最後=極東って意味らしい。この機体はフィンチップが独特なので何らかの特別機な模様(←いずれ調べます・・・)


F-15C  (#AF82-036)
 
同じく嘉手納基地から飛来した第67戦闘飛行隊「ファイティング・コックス」の機体。空自仕様のF-15Jは見慣れてる(見飽きてる)だけに米空軍仕様のF-15はちょっと新鮮に見えますね。


EA-18G  (#540)
 
米海軍からは電子戦機であるEA-18Gが展示。ウィドビーアイランド航空基地に展開する第132電子攻撃飛行隊(VAQ-132)「スコーピオンズ」の機体だそうです。


P-8  (#439)
 
(海自P-1の良きライバルである)米海軍のP-8 ポセイドン。今回の展示機は第5哨戒飛行隊(VP-5)「MAD FOXES」で、部隊マスコットキャラクターのキツネ君が広報活動をしていました。


KC-10  (#91946)
 
カリフォルニア州のトラヴィス空軍基地から飛来した機体で、60AMW(第60空輸団?)もしくは349AMW(第349空輸団?)の所属っぽい(詳細な日本語資料が不足)
個人的には「垂直尾翼の付け根に3基目のエンジンがあるとか珍しい配置だな」とか「胴体のパカッと開いたあのドアから貨物を積むのかー」くらいの感想だったんですが
熱心な航空マニアにとっては注目度が高いレアな機体らしく多くの見学者で賑わってました。相変わらず航空機の世界は奥が深いですね。自分も更なる探求心が必要だ。


CV-22  (#0071)
 
説明文によると第21特殊作戦支援中隊の所属機との事。V-22は海兵隊向けの「MV-22」と空軍向けの「CV-22」があるけど外見的な差異がよく分からない・・・


ブローニングM3 / GAU-21
 
CV-22の後部ランプに装備されていたのがこのブローニングM3(軍用型式名:GAU-21)です。世界中の軍隊で未だに大絶賛使用中であるブローニングM2の改良型です。
M2からの主な改良点はバレルジャケットの延長、トリガー機構の変更、発射速度の向上等で従来のM2より大幅に進化しています。ガンマニアの自分にとっては眼福な光景。


RQ-4
 
グローバルホークを見るのは去年の三沢基地航空祭以来ですね。相変わらず特徴的かつ有機的なデザインなので人によっては好き嫌いが分かれそう。自分的には嫌いではないですが
熱心に細部まで見学しようという程でもなく数枚の写真を撮った程度。シリアルナンバーのチェックとか細部の撮影、グッズの購入には消極的でした。(←そして後でちょっと後悔した・・・)

右の画像は基地に帰投する為に離陸準備中の場面(17:40頃)です。テールコードはGFと描かれており、調べてみるとノースダコタ州のグランドフォークス空軍基地の所属機らしい・・・?


UH-1N ツインヒューイ  (#96614)                                         UH-1Y ヴェノム  (#8407)
 
ベストセラー汎用ヘリであるUH-1シリーズが新旧揃って展示されその違いを見比べる事も出来ました。左が第459空輸隊(空軍・横田)の機体、右が第169飛行隊(海兵隊・普天間)の機体です。
どちらも「双発化されたUH-1」という点が共通ですが、UH-1Nに更なる改良(既存機の改造)を施したのがUH-1Yで、エンジン周辺や4枚化されたローターなどに外見的な差異を見て取れますね。


CH-53                                                          MH-60
 
CH-53(ミラマー海兵隊基地・HMH-462)やMH-60(厚木海軍基地・HSM-51)なども展示。アメリカ軍は航空機の種類や部隊が多いので調査・記載に苦労するよ。(だからこそ楽しいんですが)


C-130J  (#AF15-817)                                              C-12J  (#60078)
 
米空軍の大小2種類の輸送機も展示。左画像のC-130は6枚プロペラを装備したJ型(スーパーハーキュリーズ)と呼ばれる最新型です。自衛隊の旧型C-130と見比べるのも一興かな。


米軍系の装備品展示はこんな感じです。横田は国内の在日米軍をまとめて統括する「司令部」である為か、陸・海・空・海兵隊の4軍の航空機が数多く展示され見所満載で楽しめました。
ちなみに個人的な要望を言えばB-1 ランサー、C-5 ギャラクシー、C-17 グローブマスターVとかも見たかった・・・



航空自衛隊


RF-4E  (#47-6905)

米軍の展示機にばかり注目が集まりがちですが我らが自衛隊も負けてはいません。航空自衛隊の第501飛行隊からはスペシャルペイントのRF-4Eが参戦です。


空飛ぶ蒼き撮影魂

905号機を見るのは去年の百里基地航空祭以来です。あの時は無地でしたが今回は退役に向けての素晴らしきペイントが施されています。


空から日本を撮り続けて60余年
 
第501飛行隊は1961年に創設され2020年に解隊予定となっています。今回のRF-4Eはその60余年の功績を称えるべく懐かしのシャークティースや撮影フィルムの絵が描かれています。


撮って撮られて、最期のファンサービス
 
退役が迫っていて特に秘匿する防衛機密も無い為か、機首のカメラ部分をオープンにしてメンテナンス風景を公開する一場面もありました。ありがたいファンサービスですね。


F-2A  (#33-8523)

福岡県の築城基地からはスペシャルペイントを施した第6飛行隊のF-2が参加。曇り空を一蹴するかの様な派手なカラーリングが印象的です。


西日本の空を守る八咫烏
 
第6飛行隊は1959年に創設され今年で創隊60周年という事で制作された今回の特別機。築城基地はまだ行った事が無いのでいつか遠征して現地でのF-2の活躍ぶりを見てみたい所です。


F-15J  (#12-8924)                                          YS-11FC  (#12-1160)
 
F-15J(千歳・201SQ)やYS-11FC(入間・飛行点検隊)も展示。後で知ったんですが右画像のYS-11(#160)は翌10月8日に退役したそうです。最期の姿を見れた事は幸運でした。


U-125A  (#62-3024)                                        UH-60J  (#58-4594)
 
事故や災害が起こった際に大活躍する救難機コンビです。所属部隊は・・・ すいません、チェックし忘れました。救難隊の活躍や装備に関してはいつかどこかでじっくり見学・勉強したいですね。


C-2  (#88-1207)                                            C-130H  (#85-1086)
 
空自の新旧輸送機が揃って展示。この他にC-1も展示されてたんですが例の泥酔のせいで十分に撮影出来ず・・・ 今後改めて入間とか小牧で撮影し直したい。


その他の装備品展示
 
横田基地・作戦システム運用隊(?)の軽装甲機動車とか第12旅団のヘリなども展示。空自基地のイベントにおいて陸自迷彩の装備品が並ぶ光景はどこか独特の雰囲気を醸し出しますね。



その他


在日アメリカ軍で現役使用中の個人戦闘装備
 
装備品コレクターとしてはこういった現役装備の展示はいい勉強になります。ただ要望を言わせてもらえばヘルメットやボディアーマーはもっと見やすく展示してほしかった。


現場好みにカスタムされたFire Arm’s
 
M4、M203、M870、M249、M240など在日米軍の現用火器がズラリ。ダットサイトを装着してたりストックを換装してたりと(ガンマニアの自分にとって)見応えのある装備品展示です。


その他 車両系
 

 
砂漠を爆走しそうな小型バギー、担架を乗せられる救急バギー、フォード・F-350ベースの救急車、トーイングカーを用いた花電車など相変わらず面白い車両を多く見かけました。


その他 民間機
 
横田基地には軍のチャーター便などで民間機が時々出入りしてるとの事です。右画像はオムニエアインターナショナル所有のボーイング767-300ERです。(16:40撮影)



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