平成30年度 百里基地航空祭 「装備品展示」
2018.12.2


このページでは「平成30年度 百里基地航空祭」にて展示された各種の航空機や装備品を紹介したいと思います。

自分は撮影テクニックが未熟なので飛行中の航空機の写真を撮る事は苦手ですが、地上に駐機された航空機ならばそれなりに綺麗に撮る事が出来ます。
そこで地の利を活かして基地内を歩き回り、先々で出逢った力強い航空機の姿やシュチュエーション、そしてイベントならではの面白い小ネタ等のリポートします。




今回の百里基地航空祭における自分の目標は退役が迫るF-4 ファントムUの姿を写真に収める事です。

という訳で今回の百里基地航空祭に参加したF-4を一覧表にまとめてみました。
機種機体番号所属飛行の有無備考
F-4EJ改97-8422第301飛行隊×エプロンで展示
F-4EJ改97-8416第301飛行隊デルタフォーメーションに参加
F-4EJ改57-8356第301飛行隊デルタフォーメーションに参加
F-4EJ改57-8369第301飛行隊×格納庫前に展示
F-4EJ改67-8390第301飛行隊×格納庫前に展示
F-4EJ改17-8439第301飛行隊午後の展示飛行に参加
F-4EJ改67-8378第301飛行隊午後の展示飛行に参加
ダーティー状態で飛行
F-4EJ改07-8428第302飛行隊スペシャルマーキング 白
F-4EJ改77-8399第302飛行隊スペシャルマーキング 黒
F-4EJ改37-8315第302飛行隊デルタフォーメーションに参加
F-4EJ改87-8407第302飛行隊デルタフォーメーションに参加
F-4EJ改17-8437第302飛行隊×格納庫前に展示
F-4EJ改07-8435第302飛行隊×エプロンで展示
F-4EJ改67-8377第302飛行隊×格納庫でコックピット展示
F-4EJ改57-8373第302飛行隊××尾翼のみ永久展示
RF-4E57-6913第501飛行隊×洋上迷彩
エプロンで展示
RF-4E47-6905第501飛行隊洋上迷彩
デルタフォーメーションに参加
RF-4E57-6909第501飛行隊×グリーン迷彩
エプロンで展示
RF-4E57-6907第501飛行隊グリーン迷彩
デルタフォーメーションに参加
RF-4E57-6914第501飛行隊×グリーン迷彩
格納庫前に展示
RF-4EJ47-6335第501飛行隊×グリーン迷彩
格納庫前に展示
RF-4EJ77-6392第501飛行隊×グリーン迷彩
格納庫前に展示
自分が実際にこの目で確認したF-4は上述の通りです。これ以外にも別の格納庫に入っていて未公開の機体もあったと思います。


F-4EJ改 (#07-8428)

第302飛行隊のF-4は来年には退役なのでそれを記念して特別塗装が施された機体。この機体を見るのは2週間前の岐阜基地航空祭以来、2度目ですね。



岐阜基地航空祭では地上展示のみでしたが、今回の百里基地航空祭ではホームだけあって派手な飛行を披露しました。





F-4EJ改 (#77-8399)

上述の「白いファイナルファントム」と対を成すのがこの「黒いファイナルファントム」です。その存在を知ったのは今回が初めてですね。



同じ機体にも関わらず白と黒という真逆のカラーリングなので見た目の印象が結構異なります。





白黒一対の特別塗装機
 
退役する航空機に特別塗装が施される事は通例ですが、「白黒一対で2機ペアを成す」というアイデアが良いですね。


2人乗りのコックピット
 
最新の戦闘機は1人乗りが多いのでF-4の様にパイロット+レーダー士官という組み合わせに古き良き時代を感じますね。


様々なファンサービスも
 
特別塗装仕様のたまごひこーきが展示されたり、パイロットや整備員などF-4に関わるクルーが記念撮影に応じてくれたりと退役に際しての様々なファンサービスが行われていました。



第301飛行隊


航空自衛隊における「初のF-4飛行隊」として1972年に新編された第301飛行隊。302SQと共に首都圏防空の任務に就いています。


F-4EJ改 (#97-8422)



F-4EJ改 (#97-8416)



F-4EJ改 (#57-8356)



F-4EJ改 (#57-8369)



F-4EJ改 (#67-8390)



首都圏の空を守る為、301SQのF-4は今日も戦いに備える

301SQのF-4の退役時期はハッキリ分かりませんがあと2〜3年は運用される筈です。古い機体なので事故無く無事に任務を全うしてほしいですね。


第301飛行隊の紹介コーナー
 

 
部隊マークであるカエルの由来や新田原基地に展開していた歴史などが紹介されていました。実はカエルではなく龍が元ネタだったというのは面白いエピソードですね。



第302飛行隊


航空自衛隊における「2番目のF-4飛行隊」として1974年に新編された第302飛行隊。今回の航空祭における「主役」とも言える飛行隊です。


F-4EJ改 (#17-8437)



F-4EJ改 (#07-8435)



F-4EJ改 (#67-8377)
 
こちらの#377号機はコックピット展示や機体構造の紹介が行われており、「間近で見て触って楽しめるF-4」となっていました。


J79エンジンが格納されるスペース

「J79エンジンを取り外した状態の機体内部」ってのは今まであまり見た記憶が無いので、今回の展示は非常に貴重な光景ですね。



内部には燃料や潤滑剤(?)等が通る配管が複雑に入り組んでいます。航空機整備員という仕事のレベルの高さを実感する光景です。


主翼の折り畳み機能も披露
 
F-4は元々艦載機なので主翼の折り畳み機能が備わっておりそれを稼働・展示してました。こういう海軍機ならではのメカニカルな構造がいいですね。


ドラッグ・シュートも展示
 
機体尾部に収納された状態のドラッグ・シュートまで展示されるのは珍しいです。更に床には展開した状態のドラッグ・シュートも展示されていましたが
これを見て「そう言えばインディペンデンス・デイ(96年)でヒラー大尉がこれでエイリアンを包んで引きずってるシーンがあったなー」とか思い出したり。


第302飛行隊の紹介コーナー
 
今回の航空祭を最後に302SQでのF-4運用が終了するので同飛行隊におけるF-4の勇姿や歴史などが紹介されていました。302SQは千歳基地で新編された後に那覇基地、百里基地など
様々な場所で任務に従事し来年には空自初となるF-35A飛行隊として再スタートする予定です。更に過去にはベレンコ中尉亡命事件等に対応したりと何かとエピソードが豊富な飛行隊ですね。


 
今回も302SQへのメッセージノートが用意されており参加者は302SQ及びF-4 ファントムに対する思い出や熱いメッセージを書き込んでいました。ファンの想いがどんどん積み重なっていきますね。


色んなアイテムも展示
 
岐阜の時と同じく302SQの歴史を示す様々なワッペンが展示。他には実際に使用されている輪止めも展示。現場作業の一場面を疑似体験できる様になっていました。


F-4EJ (#57-8373)

基地内には退役した302SQのF-4の垂直尾翼が展示。よく見るとレーダー警戒アンテナが無いので改ではない通常のEJ型ですね。
もうすぐ302SQのF-4は完全退役する訳ですが、こうして一部品だけでもいいのでオジロワシの姿を後世に残せると嬉しいですね。



第501飛行隊


日本唯一の偵察航空隊として1961年に編成された第501飛行隊。編成当初はRF-86Fを使用していましたが、1974年からは現在のRF-4シリーズを運用しています。


RF-4E (#57-6913)

F-4シリーズは世界中の国々で運用されていたので様々なカラーバリエーションがあると思いますが、深蒼カラーのボディはやはりインパクトが強いですね。


RF-4E (#47-6905)

こちらは展示飛行にてデルタフォーメーションの先頭を務めたり会場を航空偵察したりと大活躍だった個体です。


RF-4E (#57-6909)

森林に溶け込む様にグリーン系の迷彩が施されたRF-4E。自然豊かで山が多い日本に合ったカラーリングとも言えますね。


RF-4E (#57-6907)

こちらはデルタフォーメーションに参加したり会場の航空偵察を行ったりと大活躍した個体です。


RF-4E (#57-6914)

RF-4Eの特徴の1つが機首に偵察カメラを内蔵した「偵察専用仕様」という点。世界各国で退役が進むF-4シリーズですが、その中でも特に希少な型ですね。


RF-4EJ (#47-6335)

戦闘機であるF-4EJを改造し胴体に偵察ポッドを装備した「改造偵察型」とも言える機体。機首に残された20mmバルカン砲のフォルムが格好いいね。


RF-4EJ (#77-6392)

20mmバルカンが残された戦闘機的なフォルム、比較的色の濃いグリーン迷彩などにより何となく1960〜70年代っぽい雰囲気を醸し出しています。


RF-4EとRFー4EJの違い
 
現在501SQでは機種に偵察カメラを内蔵した「RF-4E」と、胴体に偵察ポッドを装備した「RF-4EJ」の2機種を運用しています。画像で比べると一目瞭然ですね。


役目を終えるその日まで日々の光景を記録し続けるRF-4

RF-4シリーズも老朽化が進んでおり、あと1〜2年で退役とも言われています。機体構造もカラーリングも貴重な機体なのでその姿をしっかりと記憶に残したいですね。



その他 各種装備品展示


第303飛行隊のF-15J
 
石川県の小松基地からは第303飛行隊のF-15Jが参加。今回はF-4が最優先だったのでF-15はあまり撮りませんでしたが、今後は機会を改めて撮りたいですね。


第3飛行隊のF-2A
 
青森県の三沢基地からは第3飛行隊のF-2Aが参加。三沢基地はつい3ヶ月前に行ったばかりなので同基地のF-2は身近な存在だと感じる様になりましたね。
そして2019年には三沢の3SQと百里の302SQが入れ替わる予定なので、来年の百里基地では左画像の様にF-4とF-2が共同運用という光景になるハズ。


T-4 (#96-5620)                                              U-125A (#92-3026)
 
今回の航空祭ははF-4が主目的だったのでこの辺の機体は細かくチェックしませんでした・・・ とりあえず写真で紹介だけ・・・


UH-60J(SP)  (#48-4579) (#98-4588)
 
UH-60Jもあまり写真を撮ってません。申し訳ない。余談ですが空自が運用してるUH-60Jシリーズにもいくつかの種類があり、左画像の#579号機は
チャフ・フレア発射機やミサイル警報装置を装備した(SP)と呼ばれる改良型です。更に右画像の#588号機は空中給油プローブを追加装備しています。


厚木基地のP-1
 
海上自衛隊からは厚木基地・第3航空隊のP-1が参加。空自と海自の航空機が仲良く展示です。厚木基地も今年4月に見学に行ったので同基地のP-1も身近な存在に感じますね。

そんなP-1ですが2018年12月20日に日本海を飛行中に韓国海軍の駆逐艦「広開土大王」から射撃管制レーダーの照射を受けるという
とんでもない事件が発生。軽く国際問題に発展しました。何て事をしてくれたんでしょうかねあの国は・・・ 今後の真相解明が待たれます。


給油を受けるRF-4E
 
展示飛行を終え燃料(JP-4)の給油を受けるRF-4E。退役が近い機体なのでこういう平穏な日常風景もしっかりと記憶に刻みたい所です。


牽引車 (トヨタL&F製)
 
牽引車はエンジンルームも公開されてました。メカニズム的には意外と普通車に近い感じでちょっと驚きましたね。設定的にはかなりトルク重視なんでしょうけど。


遊覧車
 
その牽引車をベースに作られたのがこの遊覧車。家族連れや子供たちに大人気の乗り物です。このハンドメイド感がいいですね。


移動式管制塔 (J/TSC-701)
 
トレーラやC-130等による移動が可能で画像の様に管制シェルターが昇降する構造になっておりUHFやVHF等を用いて管制を行うそうです。こういうモビリティ性の高い装備って好きですね。


ペトリオットや81式短SAMなど
 
この辺の装備もじっくりチェックしませんでしたねー・・・ 詳細はまたの機会に。


VADS
 
男の子はみんな大好きバルカン砲。動作展示なども行われたみたいですが今回は見学スケジュールの都合で撮ってません。今後改めて20mmバルカン砲の咆哮を撮りたいですね。


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