三沢基地 航空祭 2018
2018.9.9


青森県内の自衛隊基地を見学して回る「プロジェクト A」も今日で3日目。本日はメインイベントである三沢基地航空祭です。展示飛行が中止になったり
天気予報では今日1日雨模様だったりとあまり宜しくない状況ですが、折角本州最北端の青森県まで来たので精一杯イベントを楽しみたいと思います。


むつ市から三沢市へ  (海自の街から空自の街へ)
 
(まーた今回もうっかり寝坊してしまいバタバタと身支度を整えて)04:30にホテルをチェックアウトし下北駅へ。始発の列車(05:16発)に乗り三沢駅方面へと向かいます。
「三沢航空祭の参加者は関東方面から北上する人が殆どで、大湊方面から南下する人はほぼ居ないだろう」と考えてたら駅に”それらしき同志”が居てちょっと驚きました。


さらば下北半島
 
これで大湊基地(下北半島)ともお別れです。次に来るとすれば2〜3年後でしょうか・・・ 青森のこの厳しくも雄大な海の景色を僕は忘れない! グッバイ大湊! 


野辺地駅で乗り換え
 
野辺地駅でJR大湊線から青い森鉄道に乗り換えです。この辺まで来ると大きなバッグを抱えた航空ファンの姿が目立ち始めますね。とりあえず06:23発の電車に乗り三沢駅へ。


三沢駅に到着  (06:48頃)
 
三沢駅に到着したらまずは状況の確認です。「シャトルバス乗り場はそっちかよ! 一昨日下見した場所の反対側じゃねーか!」と思いつつ待機列に並びます。
写真の通り並んでる人はそれ程多くなく、シャトルバスも順次ピストンしてたので8分程の待ち時間で乗る事が出来ました。ちなみに160円の運賃がかかります。


市街地を通り抜けて基地前へ
 
バスから市内の様子を眺めていると非常に独創的な絵柄のポスターを発見。寺山修司という三沢市所縁の文芸作家(?)らしいです。空自/米軍基地と並び三沢市を象徴する存在みたいです。


三沢基地前に到着  (07:20頃)
 
三沢基地航空祭に来るのは人生で初めてなのでこの混雑具合が例年と比べてどうなかのか分かりませんが、生憎の空模様にも関わらずそこそこの混雑具合です。

そして基地周辺を見渡すとやはりアメリカ人向けの店が多いですね。横須賀と同じくアメリカと共存共栄してる街・三沢市という印象を受けました。
三沢市について調べてみると人口は約4万人ですが、アメリカ軍関係者が約8千人も住んでるので人口の約20%がアメリカ人という環境らしいです。


歓迎ムードの基地
 
今日という特別な日の為に隊員さんが設置してくれた看板が我々を出迎えてくれます。温かみのあるデザインの看板だけに今日のこの天気が本当に残念ですね・・・

そして三沢基地の公式ツイッターも紹介されていました。先月末に作られたばかりのアカウントで今回の航空祭に関する重要な情報発信源として大いに活躍しました。


セキュリティーチェックを無事にクリアし三沢基地に入場  (08:25頃)

これが三沢基地か! 本州の最北端で戦う日米の「北の槍」か!

航空自衛隊とアメリカ空軍が共同使用する三沢基地は隣国からの脅威に対する防衛の重要性から「北の槍」と呼ばれているそうです。


誇らしげに展示されるF-16
 
「装備品展示」のページでも詳しく紹介してますが、三沢基地に配備されてる戦闘機はF-16がメインであり、それを象徴するオブジェとなっています。
そして台座には「35FW/第35戦闘航空団」の文字が。「太平洋空軍」傘下の第5空軍に属し、1994年から三沢に駐留しています。


メインエリアへ向かうべく基地内を歩く
 
案内看板によるとここは「Friendship Dr」という通りみたいです。「St(ストリート)やAve(アベニュー)は知ってるけどDrって何だ?」と思い調べたらDriveの略だそうです。ほぇ〜、勉強になるわ。
在日米軍基地なので内部は完全にアメリカンな世界、普段の日本では体験できない物がいっぱいあります。例として「アンソニーピザ」や「バーガーキング」といったグルメが人気みたいです。
そしてとある建物に「STRIPES」という文字が・・・  これはつまりアレですか? 一昨日の「沈黙の戦艦」の例のシーンの如く、セクシーなお姉ちゃんが○○○な事をしてくれる空間ですか!?


ゲートガード機
 
基地内にはアメリカ空軍のF-16と航空自衛隊のF-1がゲートガード機として展示されていました。日米共同使用の基地らしい光景ですね。詳しくは「装備品展示」にて。

そして基地内にはアメリカ空軍の兵士の姿が多数。そう言えばアメリカ空軍の現行BDU(Battle Dress Uniform/戦闘服)ってイマイチ詳細を把握してないですね。
空軍と言うとつい戦闘機や爆撃機などの航空機にばかり注目してしまうので個人装備の詳細について情報収集が疎かになってますね。ミリタリーファンとして今後改善したいカテゴリーの1つです。


空軍基地の中に海軍の施設が・・・?
 
基地内を見学していると何ヶ所か「NAVY」の施設を発見。調べるとアメリカ海軍・第7艦隊の哨戒部隊(第72任務部隊)が駐留し哨戒機を運用しているそうです。いやはや、勉強になるなぁ・・・


航空自衛隊とアメリカ空軍の「北の空を守る翼」が大集合!
 
9:15頃にメインエリアに到着。今回初めて三沢基地を訪れましたが米空軍の基地を見学するのも今回が初めてなので自分にとっては記念すべき瞬間です。
この場所が航空自衛隊とアメリカ空軍、2つの「Force」が交差する世界か!
生憎の悪天候であり展示飛行が中止にも関わらず全国から熱心なファンが集結し現地はそこそこの盛況。今年の入場者数は75000人だそうです。


三沢基地航空祭の色々な楽しみ方
 
アメリカ生まれのF-16と日本生まれのF-2が並べて展示されその誕生の歴史や機体の差異などを比較できる様な展示配置となっており、多くの航空ファンが熱心に見学していました。

ざっと会場内を見学しましたが基地の東側が自衛隊、西側がアメリカ軍という感じで区分して使用してるっぽい? それにしても広い基地ですね。多数の機体を駐機・運用出来そうです。
そして滑走路は3050mだそうです。これだけ長大ならば大型機の離着陸も余裕でしょう。三沢基地は北日本エリアの日米防衛戦略における重要な基地だと改めて認識しました。

本日は悪天候の為、予定していた屋外展示プログラムの幾つかは格納庫内で行われました。それらの中でも注目が防衛大学校の儀仗隊によるドリル演舞です。
自分はその場に居なかったので後からYouTubeで見たのですが、20人近くの防大生が完全に動きをシンクロさせ音楽に合わせてキビキビとドリルを行う姿は本気で凄いと思いました。
そしてガンマニアとして印象に残ったのが「M1 ガーランド」の取り回しです。あの重たい銃を軽々と振り回しつつ繊細に扱う姿は感動モノです。儀仗隊の華麗なる演舞に感服致しました。


”狂暴なイタチ”の棲み処とか
 
左の建物は米空軍パイロットの待機所みたいです。鳥居には「35TH OPERATIONS SUPPORT SQUADRON HOME OF THE ”WILD WEASELS”」と書かれており
和訳すると「第35戦闘航空団の任務を支援する”狂暴なイタチ軍団”の巣」という感じです。ここがあのワイルド・ウィーゼルの棲み処か・・・

三沢基地は日米共同使用なので英語での注意書きも。やっぱりお互いに進入禁止エリアとかあるんでしょうね。「実力行使が許可されている」という強気な文面が米軍らしい。


三沢基地の歴史を紡ぐ石碑
  
基地内で見つけたこちらの石碑はかつて三沢基地に展開し、現在では解散となっている「第81航空隊」の記念碑などです。三沢基地の歴史を調べてみると
自分が知らない飛行隊ばかりで、航空自衛隊の歴史の変遷に思いを馳せると同時に、年齢的に当時をリアルに体験出来なかった事が悔しかったりますね。


雨の中でのショッピング・・・
 
基地の見学も一通り終わったのでようやくランチ&ショッピング。画像の様に大量に店が出ててグルメもグッズも満足な品揃えだったんですが・・・
ちょうどこの頃(12:30〜13:30)に雨がピークとなり身体も荷物もずぶ濡れの状態に。半ば心も折れてしまいランチもちょっと残念な感じに・・・

その後も冷たく悲しい雨は降り続け何度も心が折れそうになりましたが何とか気力を振り絞り装備品展示の見学やグッズ購入を敢行、
終了時間ギリギリまでイベントを楽しみつつ15:00頃に会場を離脱しました。雨が降ると折角のイベントも台無しになってしまいますね。


米軍基地の・・・イベント・・・なんだ・・・から・・・ピザ・・・を・・・買わな・・・く・・・ちゃ・・・
 
冷え固まった身体で帰り道を歩いているとピザ屋を発見したのでペパロニピザを購入。この雨なので一気に冷えてチーズが固まってましたがそれでもやはり美味しかったです。ピザ・・・うま・・・


三沢基地を完全に離脱  (15:20頃)
 
展示飛行が中止になったり予定通りに基地見学が進まなかったり雨でずぶ濡れになったりと様々なトラブルがありましたが無事に三沢基地航空祭は終了。隊員さんも雨の中お疲れ様でした。

そして本日の作戦記録戦果(写真)を確認すべくカメラを操作した所・・・ ペ、ペン太が・・・・ 死んでるぅぅ!? え〜とですね、カメラが壊れました。
ボタンを押しても電源が入らず操作不可。まさかカメラまで壊れるなんて・・・ どんだけトラブルが続くんだよ・・・ もう泣きそうだ・・・ 僕の心はこの空模様と同じだよ・・・ PENTAXの
セールスポイントである防塵防滴を過信し過ぎてレインカバーもかけずに使い続けたのがやっぱりマズかったかなと反省してます。イベント終了後に壊れたのが不幸中の幸いですが。
後日報告:帰宅後に改めてチェックした所、故障の原因はバッテリーだったみたいで本体は無事に再起動出来ました。やっぱりPENTAXの防塵防滴は信用出来ますね。


まずは三沢駅・八戸駅に向けて帰投
 
約800km離れた長野県に帰投すべく迅速に行動。シャトルバスに乗り三沢駅、そして八戸駅へ向かいます。ちなみにここからはスマホで状況記録(写真撮影)を続行してます。


東北新幹線で長野県へ向けて帰投
 
八戸駅からはやぶさ40号(19:06発)に乗り大宮駅に向けて帰投します。今回は無事にこの便に乗れたから良かったですが、航空祭の帰り道が激混みで予約した新幹線に間に
合わなかったり自然災害等で新幹線自体がストップしたら青森県内でもう一泊する可能性もあったので軽くヒヤヒヤしてました。(翌日10日に有給を取ったのはその為の保険です)

何はともあれ無事に新幹線に乗ってしまえば一安心、ここら辺で夕食の「うにとウニと雲丹 味くらべ弁当」を頂きます。ウニを3種類の味付けで楽しむ事ができる贅沢な一品です。
少し恥ずかしい話ですが実はウニを食べるのは今回が人生初です。お味の方は・・・ クリーミーで不思議な味だな。クセになる様な・・・? 現時点では評価に迷う食材かなー。

そして新幹線は大宮駅に到着、ここから更に電車と車を乗り継いでようやく帰宅です。2泊3日・往復1600km超の大規模作戦はこれにて無事完了です。う〜、体中が筋肉痛だ・・・

今回の「プロジェクトA」で撮影した写真は約1700枚でした。展示飛行が中止になったので少なかったですね。(そしてカメラは壊れましたが画像データが無事で本当に良かったです)


今回の戦利品
 
今回は大湊で識別帽などの海自グッズを全く買えなかったので三沢で買った空自/米空軍のワッペン等がメインです。第13/14飛行隊やWWなどF-16系の飛行隊モノが良い買い物でした。


プロジェクトA NGシーン集 総評

4日間の日程を確保し、9万円の予算を用意し、往復1600km超という長距離移動だった今回の「プロジェクトA」という作戦。
初めての事ばかりだったので色々な出来事がありましたが、改めて良かった点と悪かった点を振り返ってみたいと思います。

良かった点
・人生で初めて大湊基地を見学し北日本における海上自衛隊の防衛戦略の現状を見学・勉強する事が出来た。
・人生で初めて三沢基地を見学し北日本における航空自衛隊とアメリカ空軍の防衛戦略の現状を見学・勉強する事が出来た。
・航空自衛隊の最新鋭機であるF-35Aを見学出来た事、そして記念すべき初の一般向け公開に参加できた事が光栄だった。
・人生で初めてRQ-4 グローバルホークを見学した。その独特のフォルムに戸惑いつつも航空機の新時代の到来を感じた。
・JR大湊線、陸奥湾、駅弁など下北半島のローカル線の旅を楽しむ事が出来た。
・はまぎりカレーやSora空など青森県内のミリタリーグルメを堪能する事が出来た。

悪かった点
・初日に八戸駅で大幅に時間をロスしてしまい予定していた三沢航空科学館の見学が出来なかった。
・大湊基地で北洋館と艦艇一般公開が実施されておらず詳細な見学が出来なかった。識別帽などのグッズも購入出来ず。
・三沢基地航空祭の展示飛行が諸事情により中止になった。個人的に展示を期待していたB-1Bも来なかった。
・雨により装備品展示の見学やショッピングに大きな制限があった。そしてカメラが故障した。


こんな感じでしょうか。良い点と悪い点の差が大きいのでハッキリとした感想は難しいですが・・・ ざっくりとした総評としては
青森県内のミリタリーの現状を見学し理解出来た事が最大の収穫だったと思います。
本州最北端の青森県は何かと情報収集が困難なので、今回自分で直に見学して勉強した事は大きな価値があると思います。


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