第12旅団 創立18周年 相馬原駐屯地 創設60周年 記念行事
2019.4.13


今回は「第12旅団 創立18周年 相馬原駐屯地 創設60周年記念行事」の見学リポートをお送りします。相馬原駐屯地に行くのは2017年以来ですね。
退役が迫るOH-6を見学する事が今回の主目的ですが、他にも非常に興味深い催しが多数展示され見応えのあるイベントとなりました。


2年振りの相馬原
 
(最近は疲労の蓄積が酷くて当日寝坊する可能性があったので)前日の22:45頃に自宅を出発。途中で仮眠を取りつつ7:30頃に相馬原駐屯地に到着です。


綺麗に整備された飛行場
  
相馬原は立派なヘリコプター飛行場が整備されているので歩きやすいのが良い点ですね。(ただし観客席スペースが少ない事と逆光なのが難点ですが・・・)


観閲式
 
国を守るという熱き使命感に満ちた者達が何百人も集うこの光景は何とも心強いものです。第12旅団は身近で頼れる存在なので改めて応援したいですね。


観閲行進
 

 
続いて観閲行進です。相馬原の記念行事は規模が大きく様々な種類の装備が集まるのでファンとして見応えがあります。


多種多様な装備や服装が魅力
 
第12旅団内の各駐屯地・各部隊が参加しているので様々な装備品を見る事が出来ます。個人的に注目なのはM24(対人狙撃銃)とギリースーツですね。


ちょっと珍しい装備品
 
コチラは雪山などで行動する際に着用する「白色外衣」、そして各種工具(チェーンソー・脚立・バール)などちょっと珍しい装備品での行進です。



相馬原駐屯地60周年特別記念イベント


今回は相馬原駐屯地の創設60周年記念という事で「過去60年間における自衛隊の制服の変遷を紹介」という面白い企画が行われました。
隊員が各年代ごとの制服を着用し観客に披露します。(自分がいた場所では解説アナウンスがよく聞こえず、コメントがちょっと間違ってる可能性もあるので注意)


1960年代の制服
 
60式制服、58式正帽などです。「自衛隊」が正式に創設されたのが1954年であり、ここから自衛隊の歴史が始まったと思うと胸が熱くなります。


1960年代の戦闘服
 
65式作業服、66式鉄帽、M1ガーランドなどです。この頃になると国産の被服の普及が進んできますが、小火器はまだ米軍からの貸与品ですね。


1970〜80年代の制服
 
70式制服、70式正帽などです。茶色・グレー系の制服はこの年代が最後なので自衛隊の制服の歴史における1つの区切り(転換点)と言えます。


1970〜80年代の戦闘服
 
迷彩服1型、66式鉄帽、64式小銃(※試作型)などです。 この頃から純国産の小銃や迷彩服の採用・普及が進み自衛隊のオリジナリティが確立され始めます。


1990〜2010年代の制服
 
91式制服、91式正帽などです。制服の色がグリーン系に変わった事が大きな特徴です。そして陸自の制服と言ったらやっぱりこのイメージですね。


1990〜2010年代の戦闘服
 
迷彩服2型、88式鉄帽、89式小銃などです。被服や小火器の性能も十分に向上しており、1つの完成形に達した感があります。


2020年代の制服
 
2018年から導入が始まった16式制服です。従来の緑系から紫紺系に色を変更した事が最大の特徴。実物を見たのは今回が初めてですね。


自分は被服系は専門外なのでこういった展示方法は強く印象に残りますね。各年代の被服の詳細については「装備品展示」もご参照下さい。



OHさよならセレモニー


今回の記念行事におけるメインイベントであり自分にとっての主目的でもあるのがこの「OHさよならセレモニー」です。陸上自衛隊における観測ヘリ
として長年運用されてきたOH-6ですが2020年3月には全機退役予定となっています。(※2019年3月末時点での残存数は約26機だそうです)
なので全国各地の駐屯地イベントでは「OH-6ファイナルイヤー」としてのフライトが行われており今回はその勇姿を目に焼き付けたいと思います。


3機のOH-6が会場へ進入 (11:15頃)

3機が揃って飛ぶ姿はブルーインパルスにも似た美しさがありますね。さよならセレモニーという事なので3機が並んで会場前でホバリングしながら
お辞儀(ピッチダウン)するとか、3機が揃って着陸し関係者が祝辞を述べるなどの穏やかな演出を予想してた所・・・ 後続の2機が会場を離脱。


アクロバティックなデモフライトを開始

いきなり超機動が始まったぁぁ!? #31300号機によるアクロバティックな展示飛行が開始されます。
静かで厳かなセレモニーだと予想してたので完全に油断してましたね。(カメラの設定が不十分なまま)慌てて追尾&撮影に移行します。


縦横無尽に大空を駆けるオスカー



急上昇、反転降下、急旋回、低空ホバリング、横移動、後退、お辞儀など機動性を存分に活かした飛行で我々観客を楽しませてくれます。
そしてキビキビと飛び回る姿を見ると「OH-6ってこんなに細かく動けたんだ・・・ 正にパイロットと一心同体だなー」と改めて感心しますね。


このまま姿を消すには惜しい名機

ファイナル・イヤーという事でその素晴らしきポテンシャルを存分に発揮しアクロバティックなラストフライトを披露したOH-6。自衛隊での運用は
来年で終了との事ですが、世界では派生型がまだまだ元気に飛び回っています。う〜ん、日本ではこれで最期というのが実に惜しいですね・・・


日本の空を去る小さなタマゴに敬礼!

ありがとうOH-6 さようならOH-6 君の勇姿は忘れない!



訓練展示


それではいよいよ訓練展示の始まりです。隊員さん達による日々の厳しい訓練の集大成を見ていきましょう。


華麗なるバイク・テクニック
 
バイクが交差しながら交互にすり抜けていったりウィリー走行をしたりと次々と超絶テクニックを披露。陸自のバイク部隊は相変わらずレベルが高くて感心しますね。


仮想敵陣地の構築
 
ミリタリーファンとしてはこういう”舞台の反対側”を見るのも楽しいですね。攻める側と攻められる側、両方の動きを見てこそ戦術への理解が深まるというものです。


様々な手段による偵察&攻撃
 

 
オスカーによる偵察、コブラによる機関砲射撃、ロクマルによるドアガン射撃、バイク部隊による89式小銃での威力偵察など。様々な装備が活躍し見応えのある光景です。


次々と展開されるヘリボーン作戦
 

 
チヌークとロクマルにより車両や人員が次々と戦場に降下していきます。輸送ヘリ&ヘリボーン戦術の有効性を示す光景ですね。


相馬原らしい1枚

相馬原駐屯地(第12旅団)はヘリコプターを多数運用し空中機動力を高めた部隊として有名です。この写真はそれを表現しているかの様な1枚です。


攻撃しつつ前進
 
第48普通科連隊(?)の隊員さん達が射撃と停止を繰り返しつつじわじわと進攻。89式小銃やミニミを(空砲とは言え)バリバリと撃ちまくる光景はガンマニアとしては見てて楽しいものです。


後方でも様々な戦術が展開
 
爆薬筒を用いた障害物の除去、M24(対人狙撃銃)での狙撃、中距離多目的誘導弾やFH70による支援射撃なども並行して実施。
様々な装備が登場・活躍する展開は良いんですが自分のいた場所からだと会場西側(右写真)の様子がよく見えない点が残念です。


仮想敵陣地の様子
 
一方の仮想敵陣地はと言うと度重なる攻撃により炎上し陥落寸前です。(煙に包まれながらも諦めずに射撃を続ける隊員の姿がちょっとカッコいい)


突撃!

訓練展示もいよいよ最終局面です。敵陣地を制圧すべく全火力を以って突撃します。フル装備の隊員の姿が力強くてカッコいい。


仮想敵陣地を制圧
 
これにて訓練展示は終了。やっぱり実戦を模した展示は迫力があって楽しいですね。隊員の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。


後片付け&装備品展示の準備
 
訓練展示が終わったすぐ後でも休む間もなく次々と作業をこなす隊員さん達には頭が下がります。装備品展示についてはコチラをどうぞ。


お花見
 
一通りの見学が終わりようやくお花見タイムです。先週の新町駐屯地の時と同じく群馬県は今が桜の満開シーズンで素晴らしきお花見を堪能する事が出来ました。

本来ならばお花見を楽しみつつ売店でグッズ購入したり相馬原駐屯地の史料館を見学する予定だったんですが、予想以上に時間が切迫してて余裕が無かったので
駆け足でグッズを購入しつつ史料館の見学は諦めました・・・ 来年以降はもう少しちゃんと計画を立てて行動したいですね。そんなこんなで15:00頃に現地を出発。


埼玉県へGo!
 
相馬原駐屯地のイベントが無事に終わり一息ついたのも束の間、明日は「熊谷基地さくら祭」に参加する予定なのでそのまま熊谷方面へと車を走らせます。

夕飯は何か「埼玉っぽいグルメ」が食べたいと思ったので山田うどんをチョイス。長野県には存在しない飲食店なので何気に希少価値が高い店なんですよ。


野営と戦果確認
 
今回の野営場所は道の駅おかべです。「おぉ・・・ 懐かしいなー。昔とあるブラック企業に勤めてた頃によくココで仮眠取ったな・・・」と当時の記憶がフラッシュバックしたり。

そして今回の戦利品は右画像の通りです。ゆっくりと売店を見て回る余裕が無かったのでグッズは少なめです。余談ですが今回の相馬原で撮影した写真は約1870枚でした。


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