海上自衛隊 舞鶴サマーフェスタ2018 「舞鶴航空基地・SH-60K 飛行展示」
2018.7.21


昨晩も寝苦しい熱帯夜で少し睡眠不足気味でしたが、いざイベント当日ともなればやっぱり気持ちが昂って心身ともに覚醒します。という訳でいよいよ「舞鶴サマーフェスタ2018」がスタートです。
舞鶴基地は過去に何度も来てますがそれらは毎週末の通常一般公開のみであり今回みたいなイベントは初めてです。イベントならではの特別な装備品展示やアトラクションに期待が高まります。


赤れんがパーク駐車場に到着 (07:20頃)
 
晴れた青空を見て「晴れて良かった〜、今日は絶好のイベント日和になりそうだ」とか「お、ミサイル艇が出航してるな。基地はお祭りムードなのにお仕事ご苦労様です」などと思ったり。


入場待機列に並びます
 
舞鶴サマーフェスタは初めてなのでこの待機列の人数が多いのか少ないのかよく分からないですね。個人的には「ちょww 意外と人多い! 時間読み失敗したかも・・・」と思いましたが。
今回は赤れんがパーク駐車場に駐車しましたが、他にも航空基地、地方総監部、JMU、その他など約1400台分の公式駐車場が用意されていた様です。車で来る人には嬉しいですね。

その後08:00になり国旗掲揚の時間となったので「ましゅう」艦首の様子を撮ってみました。実は今回のイベントの為に「PENTAX DA18-270mm」という新しいレンズを購入しました。
画像は自分の並んでる場所から望遠端270mmで撮影してみた様子です。予定ではこのレンズ1本で広角〜望遠、そして大きい停止被写体(艦船)や小さい移動被写体(ヘリコプター)
などありとあらゆる場面を撮影しようと考えてましたが・・・ ちょっと使い勝手が悪いレンズだと感じたので今回は使用を中止しました。このレンズの紹介についてはまた後日改めて。


基地内に入場 (08:35頃)
 
舞鶴サマーフェスタは大きなイベントであり大勢の人が来るので複数の入場ゲートが設けられています。普段は入る事が出来ない舞鶴造修補給所も解放され入場者の対応に当たっていました。
造修補給所だけあって艦船の整備に関わる様々な機材が置かれおり海自ファンにとっては非常に勉強になる場所です。例えば右画像の灰色の丸い筒は「ガスタービン主機の運搬ケース」みたいです。
ガスタービン主機は小型軽量という点がメリットですが、この運搬ケースの大きさを見るとそれをより実感します。そして奥にはMk.112 ランチャー(74式アスロック・ランチャー)
もありました。「まつゆき」「あさぎり」「せんだい」の予備部品か、退役・解体された「しらね」から取り外された物かは不明ですが、こういう物が平然と置いてある光景が凄いですね。造修補給所は楽しいゾ!


造修補給所内の様子 @
 
1900年代初頭(明治30年代)に舞鶴鎮守府によって造られた赤レンガ倉庫群です。倉庫は全部で12棟あり8棟が国の重要文化財に指定されていて一般公開もされています。
残りの4棟は舞鶴基地内に存在してて海上自衛隊が現役で使用しています。日本海軍鎮守府と海上自衛隊基地という2つの時代を過ごしている歴史的にとても貴重な建物です。


造修補給所内の様子 A
 
造修補給所の本部建屋や倉庫です。武器、弾薬、被服、糧食、燃料、事務用品、衛生用品など作戦遂行に必要なあらゆる物資を扱っています。兵站は大事ですからね。


北吸岸壁に到着
 
舞鶴サマーフェスタの主会場である北吸岸壁に到着です。自衛艦が一般公開されたり多数の出店が並ぶなど正にフェスティバルという雰囲気です。
ただし今回は個人的に舞鶴航空基地(第23航空隊)を最優先と考えていたので、北吸岸壁の見学は後回しにしました。
北吸岸壁と航空基地の移動にはシャトルバス(約15分間隔)が運行されており、移動は容易です。09:30発のバスに乗り航空基地へ向かいます。


舞鶴航空基地に到着 (09:45頃)
 
舞鶴航空基地に来るのは去年の5月以来、実に14ヶ月振りです。前回来た時は普通の一般公開でしたが今回はサマーフェスタという事で様々な催しが行われています。


航空基地内の様子
 
スタンプラリーやミニ電車、グッズの販売などでが行われていました。自分はイベント記念品として第23航空隊の識別帽を購入しました。


滑走路・エプロン・格納庫など

これが舞鶴航空基地の滑走路とエプロンか! 初めて見る光景に感激だぜ!
前回来た時は滑走路やエプロン等は見学出来なかったので、今回初めて見る滑走路やエプロンの光景には感激しますね。



海と隣り合わせの滑走路というのが如何にも海自の航空基地っぽいな!
広い滑走路だけ見ると航空自衛隊の基地と錯覚しますが、海と隣り合わせだとやっぱり海自の基地だと実感します。


飛行展示に備えるSH-60K

舞鶴航空基地はヘリコプターの基地なのでSH-60Kの飛行展示がメインイベントとなります。パイロットは勿論、整備クルーも準備に余念がありません。
上述した通り今回のサマーフェスタは「舞鶴航空基地を最優先=SH-60Kの飛行を最優先」という事なので多数の写真を用いて飛行展示を紹介します。


本日飛行展示を行うSH-60K (#8415号機)

#8415号機と言えば去年の一般公開の際にコックピットに座らせてもらった機体なので親近感がありますね。あの時はありがとうございました。

写真のSH-60Kの左エンジンから熱い排気が出てるのが分かりますか? アナウンスによるとまず左側のナンバー1エンジンを起動した所です。
この後右側のナンバー2エンジンを起動します。左右のエンジンを順番で起動するという双発機ならではプロセスが面白いし勉強にもなりますね。


整備員の動きにも注目
 
黄色いベストを着た整備員(誘導員?)が機体の正面でハンドシグナルを送りエンジンの始動を指示しています。言葉ではなく仕草で仕事を語る姿がカッコいいですね。

そしてエンジン付近では別の整備員が消火器を操作しています。万が一エンジン火災が発生した際に迅速に消火する為です。安全管理も徹底してると感心しましたね。


メインローターの回転がスタート (10:35頃)

ヘリコプターの機体構成の中で一番重要でありかつド派手に回るメインローター。これが動き始めるとこちらのテンションも上がりますね。


自走しながら滑走路へ

見ての通りメインローターを斜め前方に傾斜させており、それが機体を前進させる推力となっています。こうやって傍から見ると勉強になります。


離陸 (10:39頃)

垂直にフワッと上がる光景は何度見ても良いです。長い滑走を必要とする固定翼機と比べると「航空機としてはより複雑でハイレベルな機体構造」と実感します。


飛行展示を行う為、舞鶴湾(北吸岸壁)上空へ

今回の飛行展示は「大規模災害が発生した際に被災地における偵察&救助活動を行う」というのがシュチュエーションの1つなので
北吸岸壁を被災地に見立てて偵察飛行を行ったりしてました。北吸岸壁で艦船を見学してる人にとっても一緒に楽しめる内容ですね。


負傷者の救助

ホバリングするSH-60Kからラペリング降下する所です。ヘリからのラペリングは陸自や空自のイベントではよく見ましたが、海自のイベントでは今回が初めてかも。
ラペリング救助を行うのは「航空士」と呼ばれる人達です。降下救助は勿論、レーダーやソナーの操作、映像や通信の処理、機銃射撃まで行う”スーパーマン”です。


ホバリング&ラペリングをしながら救助者の元へ

ヘリを操縦するパイロットも機体の姿勢を安定させて救助作業がスムーズに進む様にサポートするなど高い技能が要求されます。


負傷者に救助用のスリングを装着します
 
今後もし自分が大きな災害に巻き込まれてこの様にヘリ救助される様な事態になったら航空士(降下救助員)の手を煩わせない様に素直に指示に従う事を心掛けたいですね。


負傷者を収容し現場を離脱
 
SH-60Kが現場に到着して救助活動を開始してから離脱するまで3分もかかってませんでした。スムーズに救助活動が進むのも日頃の厳しい訓練の成果ですね。


スティープアップ (?)



こちらはスティープアップ(※アナウンスではそう聞こえた)と呼ばれる飛行です。滑走路の北西から高速で進入したSH-60Kが会場前をフライパスしながら
徐々に高度を上げて通過するという飛行演目です。固定翼機ではよく行われる演目ですが(飛行原理が異なる)ヘリコプターではまた違った魅力があります。


ホバリングや垂直離着陸など固定翼機では不可能な挙動を行えるのがヘリコプターの魅力

ヘリコプターならではのテクニカルな挙動も披露してました。写真はホバリング状態から右ヨー(右回頭)で機体を旋回している場面です。

「右回頭って事は右のラダーペダルを踏む事でテールローターのブレード角度が変化して機体に右回りのモーメントが発生するから・・・」
みたいな感じで頭の中でヘリコプターの飛行原理を再確認しながらちょっと理屈っぽく見学してました。いや〜ヘリって面白いけど難しい。


一瞬だけ機首を下げて”お辞儀”

静止画なので分かりずらいですが、コレは一瞬だけ機首を下げて(ピッチダウン)またすぐに戻す”お辞儀”の様な挙動をした時の写真です。


左右方向へのスライド

ホバリングしたまま左右方向へのスライド(横移動)も披露。「左右スライドって事は操縦桿を左右に傾けてる・・・だけ? 他に何か操作をしてる?」
みたいな感じでまーた小難しく考えながら見学してました。ヘリコプターの飛行原理を追求するとキリが無いですね。ホントに複雑な航空機だと思う。


垂直上昇も披露

「垂直上昇ならコレクティブピッチ・レバーでメインローター・ブレードの迎角を大きくしてエンジン出力を上げれば揚力が増えて上昇・・・ いや、待てよ。
エンジン出力が上がれば機体の回転トルクも増える筈だからラダーペダル(テールローター)を操作してカウンタートルクを・・・」的な感じでまた難し(ry


全ての飛行展示が終了

つい癖で理屈っぽく考えてしまいがちですが、ヘリコプターの飛行は体感的に楽しむ事が出来るので大好きです。
派手に回転してるメインローターやそれによって生じる風圧、そしてホバリングや垂直離着陸などヘリコプター独特の動作や構造は見ていて楽しいです。


着陸 (11:04頃)
 
約25分間という短い飛行展示でしたが、SH-60Kというヘリコプターの能力、そして海上自衛隊のヘリコプターの任務を知る事が出来た大変有意義な時間でした。


飛行展示を終えたSH-60Kは機体を洗浄する為エプロンへ
 
海上を飛行する事が多い海自ヘリにとって塩害は無視できない問題です。なので飛行終了後は速やかに真水で機体を洗浄します。写真の黄色い整備車両らが洗浄を行うのかと思ってましたが・・・


地面から真水シャワーが噴射!
 
地面から水が出るのかよ! それはちょっと予想外だぞ! なるほど、こういう洗い方なのねー。確かに人間がチマチマ洗うより効率的だわ。


機体洗浄を終えたSH-60Kは再び移動
 
誘導員の指示に従って前進、所定の位置に駐機したら安全の為に輪留めをして機体を固定します。整備員のサムズアップしてる姿がカッコいい!


メインローターの回転が停止 (11:10頃)

誘導員のバツ印のハンドサインが如何にもエンジン停止のサインっぽいです。無事に飛行展示を終えてパイロットや整備員も一安心でしょうね。


トーイングカーによって移動させられるSH-60K
 

 
航空自衛隊のイベントなどで固定翼機をトーイングカーによって移動する場面は何度も見た事がありますが、海自ヘリの移動を見るのは今回が初めてかな。う〜ん、勉強になるな。


今回の飛行展示を行ったSH-60Kのクルー達

役職としては機長、副操縦士、航空士(センサーマン・降下救助員・機上武器員など)3名、負傷者(役の隊員)という感じでしょうか。
個人的に注目したいのが「航空士」です。去年の佐世保史料館で観たPVがとても印象的で、それ以来気になる職種となっています。
調べてみると「航空士」と一口に言っても航法・通信・レーダー/ソナー操作・機上整備・救難・武器操作とその任務は多岐に渡ります。
ヘリを操縦する訳ではなく機内装備の操作に徹する少し地味な職種ですがヘリにとっては重要な存在です。今度改めて調べてみます。


飛行展示を終えたSH-60Kはすぐさま点検を実施

エンジン等のカバーが開けられ点検が行われています。整備員達にとっては厳しい訓練から戻って来た”息子”を労わっている様な感覚でしょうか。
よく見ると機体の誘導を行っていた黄色いベストの誘導員もテールローターによじ登って点検しています。整備員と誘導員を兼任してるみたいです。


これにて全ての飛行展示が無事に終了です。海上自衛隊と言うと艦船ばかりが注目されがちですが、今回のイベントで海自の航空機(ヘリコプター)
の魅力や重要性を再認識する事が出来ました。拙いレポートですが海自の航空機部隊の魅力が多くの人に伝われば海自ファンとしても嬉しいです。

操縦士、航空士、整備員、管制官、その他飛行展示に関わった全ての方々、お疲れ様でした!



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