平成30年度 百里基地航空祭
2018.12.2


今回は「平成30年度 百里基地航空祭」の様子をリポートしたいと思います。退役が迫る第302飛行隊のF-4の最期の勇姿を記録すべく2年ぶりに「ファントムの聖地」へと赴きます。
2年前と違い今回は駐車場に関するルールが変更となり、「事前に予約した場所からバスで会場に向かう」という方法になったので「大洗サンビーチ臨時駐車場」を事前に予約しました。

前日の15:00に自宅を出発、夕食に美味しい佐野ラーメンを食べつつ国道354号や50号を走り大洗を目指します。(ちなみに今回は予算が厳しいので高速道路は使ってません・・・)


大洗町に到着 (22:30頃)
 
「大洗に来るのは人生初かなー ガルパンで有名な町だね」と言うのが第一印象。自分はガルパンは未視聴なのでよく分かりませんが駅には看板が設置され大人気のコンテンツみたいです。


大洗サンビーチ臨時駐車場に入場 (05:15頃)
 
2年前は基地付近の空き地(?)に駐車させてもらいましたが、近隣住民の迷惑になるとの事で今回から大洗サンビーチが臨時駐車場として用意されたみたいです。(他に大竹海岸にも駐車場あり)
自分は5〜6時コースを予約して入場しましたがその時の状況はこんな感じ。5000台以上駐車可能なスペース、手際良く誘導するスタッフ、何十台も運行するバスなど非常にスムーズな状況でした。


バスに乗って百里基地に到着 (06:40頃)
 
今回の移動は「パーク&バスライド」という方法で、百里基地と大洗サンビーチ(もしくは大竹海岸)の間をバスがピストン輸送し乗客を運びます。ちなみに料金は往復で2000円かかります。
大洗サンビーチと大竹海岸以外にも石岡駅からバスで往復するルート、マニアのみが知る車中泊ポイント等があるみたいですが個人的には今回のバスライド方式が一番良いと感じました。


百里基地内に入場 (07:10頃)
 
2年前は基地東側の裏門(?)から入場しましたが、今回は基地北側の滑走路北端方向から入場です。2年前とは異なるルートなので少し新鮮な感覚ですね。
左画像は滑走路北東の芝生エリアです。比較的開けた場所で視界も良好なので芝生エリアからベストショットを狙うべく多くのファンがカメラを構えていました。

とりあえず手荷物検査を無事にクリアし会場内へと入場。2年ぶりの百里基地なので基地のレイアウトや展示物の内容を確認しながら入念に準備を進めます。
カメラについて

2週間前の岐阜基地航空祭にてカメラを新調しましたが、それにより現在「K-70」と「K-S2」の2台がある状況なので
K-70に18-135mmレンズを装着して近〜中距離用(装備品展示を撮影)
K-S2に70-300mmレンズを装着して遠距離用(飛行中の航空機を撮影)

という「2台持ち」による使い分けを初めて実践してみる事にしました。

「大した撮影テクニックもなく安い機材を使ってるヤツが何チョーシ乗っちゃってるの?」と言われれば反論出来ませんが、
自分なりに効率的なカメラの使い方を研究してみようと思いまして・・・ (特にカメラレンズの交換の手間を省きたいので)

※ちなみにK-S2(300mmレンズ装着)は遠距離&高速撮影用という想定なので事前にシャッター速度を速めに設定、
画像サイズも後々のトリミングを考慮して少し大きめに設定するなど微妙にカスタマイズして携行、撮影に臨みました。


それでは百里基地航空祭の様子を見ていきましょう

白黒一対のスペシャルマーキングファントム!



最前線で戦い続ける老兵ファントム!



彩り豊かなカラーバリエーションが見栄えするファントム!

退役が迫るF-4 ファントムを集中運用している百里基地。F-4ファンにとっては正に聖地ですね。LOVE PHANTOM・・・


今回のフライトスケジュール(301SQ)
 
301SQのパイロットやクルーによるフライトスケジュールが手描きで解説されています。ユーモア溢れる素晴らしい解説ですね。これを参考にすればベストショットもバッチリだ・・・ぜ!?


それではいよいよ展示飛行の始まりです。自分の撮影テクニックが未熟な事に加え本日は生憎の天候なので綺麗に撮れてませんがとりあえずどうぞー


離陸する第501飛行隊のRF-4E (#57-6907 #47-6905)



離陸する第301飛行隊のF-4EJ改 (#97-8416 #57-8356)



離陸する第302飛行隊のF-4EJ改 (#87-8407 #37-8315)



6機のファントムによるデルタフォーメーション (09:24頃))

301SQ、302SQ、501SQという3個のF-4飛行隊が揃ってる百里基地だからこそ実演可能なデルタフォーメーション飛行。F-4好きには感動の光景です。



ビシッと綺麗なデルタフォーメーションで飛行しています。同機を長年操縦してきたであろうファントム・ライダーとしての練度の高さが感じられますね。



素晴らしき3個飛行隊によるデルタフォーメーションですが302SQのF-4がもうすぐ退役なのでこの光景も今年が最後でしょうか・・・


301SQと302SQによる機動飛行







501SQのRF-4Eによる偵察飛行 (10:00頃))



個人的に面白いと思ったのがこの偵察飛行です。RF-4Eに搭載されたカメラで会場を撮影して公開、参加者にも航空写真を楽しんでもらおうという企画です。


偵察情報処理隊によって現像された航空写真
 
RF-4E及び偵察情報処理隊によって撮影された航空写真がコチラです。航空祭の盛況ぶりを空からリアルタイムで記念撮影という企画が面白いですね。


第3格納庫周辺の航空写真の拡大図

RF-4Eに搭載されている偵察カメラは現在では絶滅寸前?のフィルム式らしいですが、こうして引き延ばしても結構綺麗に撮れてて感激しますね。


捜索救難展示
 
UH-60やU-125による捜索救難展示も実施。・・・ただ自分はこの時グッズ購入の為に会場を離れて売店をチェックしてたので捜索救難はあまり写真を撮ってません。申し訳ない。


第302飛行隊の特別塗装機によるデモスクランブル (11:18頃〜)

今回の航空祭を最後に退役が決まっている第302飛行隊のF-4EJ改。有終の美を飾るべく白黒一対の特別塗装機がテイクオフします。





F-4EJ改 (#07-8428)

自分は撮影テクニックが未熟な上に高価な器機は持ってないですが、横方向からの写真はまぁ見れるレベルで撮れたかなーと・・・


F-4EJ改 (#77-8399)



機体の背面にも特別塗装

302SQが編成された1974年の文字、F-4のキャラクターであるスプーク君の姿など第302飛行隊の歴史と魅力が描かれた素晴らしいデザインです。



特別塗装機であるこの2機は最期のファンサービスとして「魅せるアングルでの飛行」を繰り返してくれたので、撮影下手な自分でもそれなりに良く撮れました。

これにて第302飛行隊のF-4による展示飛行はほぼ終了。あまり良い写真は撮れませんでしたが302SQ最期のF-4の飛行を見学出来た事は光栄でした。


F-15による機動飛行
 
F-15による機動飛行も実施。・・・ただコチラもショッピングの合間にちょこちょこ撮影した程度なので良い写真は無いです・・・ 申し訳ない。


会場での食事とか
 
12月という寒い時期なので温かい食べ物がより美味しく感じますね。右は大洗町名物のしらす丼です。大洗はガルパン以外にも新鮮な海鮮グルメが有名みたいです。


グッズの購入
 
イベントならでは記念グッズのチェックも欠かせません。ワッペン類はやはり302SQの物が人気で売り切れ続出でした。他にはジェットエンジンのパーツなど面白い品も売っていました。


第301飛行隊のF-4EJ改が離陸 (#67-8378  #17-8439) (13:06頃)
 
午後からは第301飛行隊による展示飛行です。キャノピー越しだと複数の残像が見えるF-4の姿など面白い写真が撮れますね。


第301飛行隊による機動飛行

今回の航空祭では302SQが特に注目されていますが、個人的には同じくF-4を運用する301SQの勇姿も見逃す訳にはいきません。



301SQのF-4EJ改も2020年頃には完全退役しF-35Aに更新されると言われています。それまで少しでも多くF-4が飛んでる姿を記憶に刻みたいですね。





ダーティー状態で飛行するF-4EJ改

例の「301SQ手描きフライトスケジュール」を参考にすると「E ファントムのお手振り(マヒロ)」かな。



アレスティング・フックを展開してる姿がかつての艦載機ですね。古い設計の機体ですが機能的には現行の空母(ニミッツ級など)にも着艦出来るハズ・・・?





コンバットブレイク!



こちらは例の解説によると「H パカーン チャンス」でしょうか。写り具合は別としてブレイクのタイミングを捉えるという点ではそこそこ上手く撮れたかなー・・・

それにしても例の手描きのフライトスケジュールは結構役に立ちましたね。手描きならではのフレンドリーさを感じながら予習と復習するのが楽しかったです。


第501飛行隊のRF-4Eが離陸 (#47-6905  #57-6907) (13:38頃)
 
301SQ、302SQと並びF-4シリーズを運用する第501飛行隊。 こちらは偵察機仕様のRF-4Eなので戦闘機のF-4EJ改よりも希少価値が高い機体と言えるかも。



自分の撮影テクニックの未熟さが最大の原因ですが、暗色系の機体は綺麗に撮るのが難しいですね・・・





飛んでいるRF-4Eが見られるのもあと僅か




噂では501SQのRF-4Eも2019年頃には退役する予定だとか・・・ 独特のカラーリングが印象的な機体なのでその姿を目に焼き付けておきたいですね。





全ての展示飛行が終了 (13:50頃)

これにて「平成30年度 百里基地航空祭」における展示飛行は終了です。撮影テクニックや機材の関係で良い写真は撮れませんでしたが
退役が迫るF-4 ファントムUが飛んでる姿を見学&撮影でき、とても価値ある時間を過ごす事が出来ました。どうもありがとうございました。


飛行終了後の整備点検
  
地上での整備風景を見るのもこれまた結構面白いものです。例えば左画像の様に「点検の為にエアインテイクに人間が出入りする」という光景に衝撃を受けました。


個人的なベストショット

コックピットから降りるパイロット、機体を点検する整備員、偵察カメラからのフィルム取り出しなどF-4に関わる全ての任務・業務が収まった1コマです。


会場を離脱 (15:00頃)

これにて「平成30年度 百里基地航空祭」は終了です。301、302、501という3つのF-4飛行隊が揃い「ファントムの最後の聖地」として航空ファンから
親しまれている百里基地ですが来年は部隊編成が変わる予定です。なのでF-4飛行隊が3つ揃った今年の航空祭に参加出来た事は大変光栄でした。
百里基地の皆様、素晴らしき航空祭をありがとうございました。また来年も楽しみにしております。

※余談ですが見学スケジュールの都合で今年も「雄飛園」を見学する事が出来ませんでした。ゲートガード機を見たかったのですが・・・ また来年ですね。


帰路
 
その後会場から再びシャトルバスに乗り大洗サンビーチ駐車場へ。改めて見るとかなり広い場所で駐車スペースにも余裕がありますね。来年もここに車を停められるといいなー。

とりあえず16:00過ぎに大洗サンビーチを出発。フライングガーデンで美味しいハンバーグを食べたりしつつ往路と同じく国道50号や354号を通りひたすら一般道を走ります。
そして24:30頃にようやく帰宅・・・ 自分の家からは百里基地も岐阜基地もほぼ同じ距離なのですが、何故か百里の方が遠く感じますね。関東の道路の混雑具合が理由かな。

ちなみに今回撮影した写真は約1700枚でした。そして例によって写りの悪い不出来な写真を選別整理、最終的には850枚程になりました。


今回の戦利品
 
今回も予算が厳しくあまり多くのグッズを購入出来なかったのですが、その中で頑張って購入したのが「J79エンジンの1段目タービンブレード」です。このサイズや重量感が素晴らしい逸品です。
ワッペン系はと言うと302SQの物を多く購入しようと思ってたんですが、会場の物販が激混み&売り切れ続出で思ったより入手が難航しました。まぁ302は今年が最期なので仕方ないですね。
あとは「第302飛行隊 30周年記念塗装機のプラモ」です。ふらりと地元のホビーショップに行ったら売ってたので即買い。30周年って事は2004年のモデルですね。よく売れ残ってたな〜・・・


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